弥生の起業・開業ナビとは|税理士紹介・会社設立・開業届が無料で使える起業支援サービスを解説

弥生の起業・開業ナビとは|税理士紹介・会社設立・開業届が無料で使える起業支援サービスを解説 仕事・副業

目次
  1. 結論:向いている人/向いていない人
  2. 弥生の起業・開業ナビとは
  3. 税理士紹介サービス:紹介は完全無料
  4. かんたん会社設立:書類作成は無料、電子定款で印紙代4万円が不要に
  5. かんたん開業届:開業届と青色申告の申請書まで全機能無料
  6. 費用まとめ:無料の範囲と、別途かかるお金
  7. デメリット・注意点
  8. よくある質問
  9. まとめ

起業や開業の準備で、最初に迷うのは「何から手をつければいいか」です。会社を作るなら定款や登記、個人事業なら開業届と青色申告の申請、そして税理士に相談すべきかどうか。手続きごとに別々の窓口を調べていると、それだけで何日も過ぎてしまいます。

弥生株式会社が運営する「起業・開業ナビ」は、こうした起業前後の手続きと相談を1か所に集めた起業支援ポータルです。中心になるのは、紹介が完全無料の「税理士紹介サービス」、書類作成が無料の「弥生のかんたん会社設立」、全機能無料の「弥生のかんたん開業届」の3つで、いずれも無料で使い始められます。

この記事では、3つのサービスで何ができて、何にいくらかかるのかを公式情報で整理します。無料と言っても実費がかかる部分はあるので、その線引きまで含めて確認していきます。

この記事の要点
  • 税理士紹介は紹介料が完全無料。全国14,000のパートナー会計事務所(2026年3月現在)から紹介され、初回相談も無料です
  • かんたん会社設立は登録・書類作成が無料。電子定款なら印紙代4万円が不要です
  • かんたん開業届は全機能無料で、開業届と青色申告承認申請書など5種類の書類を作れます
  • 会社設立では登録免許税などの法定費用が別途かかります。無料なのは弥生のサービス部分です
弥生のかんたん会社設立

結論:向いている人/向いていない人

先に結論をまとめます。起業・開業ナビは「手続きの調べものと書類づくりを一気に片づけたい人」に向くサービスです。

向いている人
  • 開業届や青色申告の申請を、無料でミスなく済ませたい個人事業主・フリーランス
  • 会社設立の書類作成を自分で進めたいが、書き方で迷いたくない人
  • 税理士を探したいが、知り合いに紹介先がなく、費用感も分からない人
  • 設立・開業のあとの会計まで、弥生のサービスでそろえたい人
向いていない人
  • 登記申請まで含めて、司法書士など専門家に丸ごと任せたい人
  • 現物出資や種類株式など、オンライン手続きの対象外になる設立を考えている人
  • すでに顧問税理士がいて、会計ソフトも他社で固まっている人

弥生の起業・開業ナビとは

起業・開業ナビは、弥生株式会社が運営する起業支援ポータルです。起業の段階を「起業構想」「資金調達」「設立・開業」「事業開始」「事業運営」の5つのステージに分け、ステージごとに必要なサービスや情報を提供しています。ポータル自体は無料で利用できます。

中心の3サービスは、起業の入口でつまずきやすい「税理士探し」「会社の設立手続き」「開業の届出」をそれぞれカバーします。

サービスできること弥生への料金
税理士紹介サービス条件に合う税理士・会計事務所の紹介紹介は完全無料
かんたん会社設立会社設立の書類作成と手続き案内登録・書類作成は無料
かんたん開業届開業届など5種類の届出書類の作成全機能無料

税理士紹介サービス:紹介は完全無料

税理士紹介サービスは、事業内容や地域、希望条件に合う税理士・会計事務所を紹介してくれるサービスです。紹介そのものは完全無料で、初回の相談も無料です。

項目内容
紹介料完全無料
申し込みWebフォーム(24時間受付)
案内までの目安最短当日(時期・状況により当日にならない場合あり)
紹介元全国14,000のパートナー会計事務所(2026年3月現在、弥生PAP会員)
初回相談無料
合わなかった場合再紹介が可能
紹介数一度に複数の事務所の紹介も可能

実際に申し込んでみると、まず「どの事務所が合うか」を絞り込むところから手伝ってもらえるのが助かります。税理士探しは、知り合いの紹介がないと相場も判断基準も分からないまま1件ずつ問い合わせることになりがちです。複数を紹介してもらって初回相談で比べられる形なら、顧問料や相性を冷静に比較できます。

なお、紹介は無料ですが、その後に顧問契約を結ぶ場合は事務所ごとに顧問料がかかります。契約は任意で、紹介を受けたからといって必ず契約しなければならないものではありません。

かんたん会社設立:書類作成は無料、電子定款で印紙代4万円が不要に

かんたん会社設立は、株式会社と合同会社の設立に対応した書類作成サービスです。登録と書類作成は無料で、画面の案内に沿って会社情報を入力していくと、設立に必要な書類がそろっていきます。

ポイントは定款を電子定款にできることです。紙の定款では印紙代4万円がかかりますが、電子定款なら不要になります。電子定款の作成は提携行政書士が担当し、費用は5,000円です(オンライン申請を選ぶ場合もシステム利用料5,000円)。この5,000円は、弥生会計 Nextを年契約すると弥生が負担してくれます。

項目内容
対応する会社形態株式会社・合同会社
登録・書類作成無料
電子定款作成(提携行政書士)5,000円(弥生会計 Nextの年契約で弥生が負担)
印紙代電子定款なら不要(紙の定款では4万円)
設立期間の目安株式会社1〜3週間、合同会社1〜2週間
オンライン完結の条件マイナンバーカードが必要
実績累計利用4万件突破

設立した会社のデータが、そのまま弥生会計 Nextに連携するのも実務的です。設立直後は請求書発行や経費入力がすぐ始まるので、会社情報の二重入力がないだけでも手間が減ります。

使ってみて感じたのは、「次に何をすればいいか」が手続きの流れに沿って示される安心感です。設立は一生に何度もする手続きではないので、抜け漏れのチェックリスト代わりになるだけでも価値があります。

かんたん開業届:開業届と青色申告の申請書まで全機能無料

個人事業で開業する人向けが、かんたん開業届です。登録から、税務署へ提出できる状態の書類を作るところまで、すべての機能が無料で使えます。

弥生のかんたん開業届

作成できるのは次の5種類の書類です。

  • 個人事業の開業・廃業等届出書(いわゆる開業届)
  • 所得税の青色申告承認申請書
  • 給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書
  • 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書
  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

流れは「弥生IDの登録 → 基本事項の入力 → 書類をダウンロードして税務署へ郵送または窓口で提出」というシンプルなものです。PCでもスマホでも使えます。

実際に開業届を作る場面で一番のハードルは、「青色申告承認申請書を出し忘れて、その年の青色申告ができなくなる」ことです。開業届と青色申告の申請がセットで進む構成なので、この出し忘れを防げます。65万円の青色申告特別控除を受けたいなら、申請書の提出は必須の手続きです。

費用まとめ:無料の範囲と、別途かかるお金

3サービスの「無料」は範囲がそれぞれ違うので、まとめて整理します。

項目金額備考
税理士紹介の紹介料無料顧問契約は任意・別料金
会社設立の登録・書類作成無料—
電子定款作成/オンライン申請のシステム利用料5,000円弥生会計 Nextの年契約で弥生が負担
開業届の書類作成無料全機能無料
登録免許税・定款認証手数料などの法定費用別途必要会社設立では弥生以外へ支払う実費が発生

デメリット・注意点

会社設立は「全部無料」ではありません 事実:無料なのは登録と書類作成で、登録免許税や定款認証手数料といった法定費用は別途かかります。 対処法:設立総額を見積もるときは、法定費用を含めて計算してください。電子定款を使えば印紙代4万円は避けられます。

オンラインで完結できないケースがあります 事実:オンライン申請にはマイナンバーカードが必要です。また現物出資、種類株式、公開会社・大会社、登録免許税の軽減を受けるオンライン申請などは対象外です。 対処法:特殊な形態の設立を考えている場合は、最初から司法書士など専門家への相談を検討してください。

インボイスの登録申請書は作れません 事実:かんたん開業届で作成できるのは上記の5書類で、適格請求書発行事業者(インボイス)の登録申請書は対象外です。 対処法:インボイス登録が必要な場合は、国税庁の手続きなど別途の申請を行ってください。

税理士紹介の「最短当日」には幅があります 事実:紹介の案内は最短当日が目安ですが、公式にも時期や状況によって当日にならない場合があると案内されています。 対処法:開業日や決算時期が決まっている場合は、余裕を持って早めに申し込むのが安全です。

よくある質問

Q. 本当に無料ですか?後から請求されませんか A. 税理士紹介の紹介料とかんたん開業届の全機能は無料です。かんたん会社設立は登録・書類作成が無料で、電子定款の作成(5,000円)や法定費用は別途かかります。弥生会計 Nextなどの有料サービスは任意の契約で、申し込まなければ料金は発生しません。

Q. 個人事業の開業だけでも使えますか A. 使えます。法人化を考えていない場合は、かんたん開業届だけを使う形で問題ありません。開業届とあわせて青色申告承認申請書も作れます。

Q. 開業届の提出期限はいつまでですか A. 公式の案内では、開業した年分の確定申告期限までとされています(令和7年12月31日までの開業分は、開業から1か月以内)。青色申告承認申請書にも期限があるので、開業したら早めにまとめて提出するのがおすすめです。

Q. 税理士の紹介を受けたら、必ず契約しないといけませんか A. その必要はありません。初回相談は無料で、合わなければ再紹介も受けられます。契約するかどうかは相談のうえで決められます。

まとめ

弥生の起業・開業ナビは、税理士探し・会社設立・開業届という起業の入口の手続きを、無料で一気に進められるポータルです。とくにかんたん開業届は全機能無料で、青色申告の申請書までセットで作れるため、個人事業で開業する人にとっては使わない理由があまりありません。

会社設立の場合も、書類作成が無料で電子定款なら印紙代4万円が不要になります。法定費用まで含めた総額を把握したうえで進めれば、設立コストを抑えながら抜け漏れのない手続きができます。

これから開業届を出す方、会社設立を考え始めた方は、まず公式ページで自分のケースに合うサービスを確認してみてください。

※本記事は2026年10月30日時点の情報で記載しています。

出典・参考
  • 弥生株式会社「税理士紹介サービス」(https://www.yayoi-kk.co.jp/kigyo/zeirishi-shoukai/)確認日:2026年10月30日
  • 弥生株式会社「弥生のかんたん会社設立」(https://www.yayoi-kk.co.jp/kigyo/setsuritsu/)確認日:2026年10月30日
  • 弥生株式会社「弥生のかんたん開業届」(https://www.yayoi-kk.co.jp/kigyo/starting/)確認日:2026年10月30日
  • 弥生株式会社 起業・開業ナビ各サービスFAQ。確認日:2026年10月30日
  • 画像:弥生株式会社公式サイト(弥生のかんたん会社設立/弥生のかんたん開業届)

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仕事・副業

この記事を書いた人

伊藤 大輔

在宅ワーカー・ガジェット好き。在宅ワーク歴5年以上。デスク環境や充電器、キーボードなど、仕事道具にはついお金をかけてしまいます。カタログの数字より、実際に使った感覚を大事にしています。