海外旅行で飛行機を降りた直後、スマホがネットにつながらない時間は意外と困ります。入国審査の列でホテルに連絡できず、空港を出ても配車アプリが開けません。日本のキャリアのローミングは便利ですが料金は高めで、現地SIMは空港での購入や差し替えに手間がかかります。この中間にある選択肢が、スマホに直接ダウンロードするeSIMです。Sailyは、出発前にアプリで買って入れておけば、現地に着いた瞬間からデータ通信が始まる設計のeSIMサービスです。本記事では、公式サイトで確認した料金と使い方に、実使用レビューで分かった使い勝手と、申込前に押さえたい注意点を加えてまとめます。
- 料金は買い切りのプリペイド式。200以上の国・地域から渡航先を選んで買い、出発前にインストールまで終えられます
- プランは現地に到着すると自動で有効化されます。日本の電話番号(主回線)はそのまま残ります
- 使えるのはeSIM対応端末だけです。対応機種と、無制限プランの速度条件は申込前に確認してください
確認日:2026年10月30日時点・公式サイトで確認

結論:向いている人/向いていない人
先に結論を置きます。Sailyは「海外のデータ通信を、出発前の準備だけで完結させたい人」に向けたサービスです。現地調達の手間をなくす代わりに、端末の対応確認は自分で済ませる必要があります。自分の旅行スタイルと合うかどうかを、先に確認してください。
向いている人
- 海外旅行・出張で、到着直後から地図や配車アプリを使いたい人
- 現地SIMの購入や差し替えの手間を避けたい人
- 日本の電話番号を残したまま、データ通信だけを足したい人
- 複数国を回る旅行で、地域プランやグローバルプランを使いたい人
向いていない人
- eSIM非対応の端末を使っている人
- 現地の電話番号での音声通話が必須の人(基本はデータ通信専用です)
- 料金の安さだけで選びたい人(渡航先によっては他社の方が安い場合があります)
Sailyとは
Sailyは、NordVPNと同じNord Securityが運営するeSIMサービスです。eSIMは、物理的なSIMカードの代わりに、通信プランをスマホへ直接ダウンロードする仕組みです。日本で使っているSIMはそのまま残し、データ通信用にSailyの回線をもう1本足す使い方が基本になります。
Sailyの設計で特徴的なのは、eSIMを入れる作業が一度で済む点です。1枚のeSIMをインストールしておけば、次の旅行では渡航先のプランをアプリから追加するだけで使えます。
基本情報を表にまとめます(公式サイト、2026年10月30日確認)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営会社 | Nord Security(NordVPNと同じ運営元) |
| 対応エリア | 200以上の国・地域(国別プラン)。地域プランとグローバルプラン(121か国・地域)あり |
| 料金方式 | プリペイド(買い切り) |
| 価格表示 | USドル |
| 通信速度 | 3G/4G/LTE/5G(現地の提携事業者による) |
| テザリング | 可(ホットスポット共有) |
| サポート | 24時間対応のチャットサポート |
| アプリ | iOS/Android(購入・インストール・残量確認・追加購入) |
| 追加機能 | 広告ブロッカー、ウェブ保護、バーチャルロケーション |

料金・プランの仕組み
プランは「渡航先」「データ量」「日数」の3つの組み合わせで決まります。料金は買い切りのプリペイド式で、選んだ期間が終わればそのまま終了します。価格はUSドル表示です(2026年10月30日時点、公式サイトで確認)。
| プランの種類 | 内容 | 価格の目安 |
|---|---|---|
| 国別プラン | 1か国専用。200以上の国・地域から選ぶ | アメリカ向けはUS$3.49から |
| 地域プラン | 複数国を回る周遊向け。アジア・オセアニアは22か国対応 | US$4.99から(期間は5〜60日) |
| グローバルプラン | 121か国・地域で使える周遊向け | US$8.99から(1GB〜50GB、期間は7〜365日) |
データ量の選び方は、使い方で変わります。地図とメッセージ中心の旅行なら数GBで足りる場面が多く、動画視聴が多い旅行では10GB以上を選ぶと安心です。足りなくなった場合は、アプリから同じeSIMへ追加購入(トップアップ)できます。
対象地域にはデータ無制限プランもあります。アメリカ向けの15日間プランはUS$45.99で、1日5GBまでが高速通信、5GBを超えると通信速度は最大1Mbpsまで下がります。無制限プランにも速度の条件がある点は、注意点の節でも触れます。
支払額はUSドル建てのカード請求です。実際の請求額は決済時点の為替レートで変わります。旅行の日程が決まったら、まず渡航先の公式ページで最新の価格と容量を確認してください。
現地での活用方法
到着直後:空港を出る前から使える
プランは、現地の提携ネットワークに接続した時点で自動で有効化されます。着陸後に機内モードを解除すれば、地図アプリでホテルへのルート検索、配車アプリでのタクシー手配、翻訳アプリでの会話がそのまま始まります。空港のSIMカウンターに並ぶ時間も、フリーWi-Fiを探す手間もかかりません。
滞在中:地図・翻訳・配車・動画まで
データ通信が前提のアプリは一通り動きます。地図のナビ、翻訳アプリのカメラ翻訳、配車やフードデリバリーの注文、SNSや動画の視聴まで、普段の使い方をそのまま持ち出せます。テザリングも使えるため、同行者の端末やノートパソコンを自分のスマホ経由でつなぐ使い方もできます。
現地SIM・ローミングとの違い
海外の通信手段は大きく3つです。
- 日本キャリアの海外ローミング:設定は簡単で番号もそのままですが、料金は高めになりやすい方法です
- 現地SIM:安い場合もありますが、空港での購入、差し替え、身分証の提示といった手間がかかります。日本のSIMを抜くため、その間の着信を逃します
- Saily(eSIM):出発前に購入とインストールを終え、日本の番号はそのまま残ります。料金は買い切りで、旅行前に金額が確定します

使ってみた感想・メリット
私が使って一番よかったのは、準備が自宅で全部終わる点です。出発前にアプリでプランを買い、案内に沿ってeSIMを入れておくと、現地では着陸後に回線をオンにするだけでした。海外レビューでも、セットアップの簡単さはSailyの評価が高い部分です。
到着と同時に通信が始まる感覚は、現地SIMとは別物です。入国審査の待ち時間にホテルへ連絡でき、空港を出る前に配車まで済ませられました。データが足りなくなっても、同じeSIMへアプリから追加購入でき、入れ直しは不要です。次の旅行でも、新しいeSIMを入れ直さずプランの追加だけで済みました。
安心材料は運営元です。SailyはNordVPNと同じNord Securityのサービスで、広告ブロッカー、悪性サイトやトラッカーを減らすウェブ保護、バーチャルロケーションといったセキュリティ機能がプランに付きます。空港やカフェのフリーWi-Fiにそのままつなぐ場面を避けられるのは、出張用途でも効きます。
始め方・登録手順
ステップ1:アプリを入れて渡航先のプランを買う
App StoreまたはGoogle PlayでSailyアプリを入れ、渡航先とデータ量・日数を選んで決済します。Webサイトで購入した場合は、インストール用のQRコードがメールで届きます。
ステップ2:eSIMをインストールする
アプリの案内に沿って、eSIMを端末へ追加します。インストールには安定したネット接続が必要なため、自宅や出発前のWi-Fi環境で済ませておきます。
ステップ3:現地で回線をオンにする
到着したら、SailyのeSIM回線をオンにし、データローミングを有効にします(iPhoneでは回線をオンにするだけでよいという公式案内です)。プランは現地のネットワークへの接続を検知して、自動で有効化されます。
ステップ4:残量を見ながら使う
残量はアプリで確認できます。不足しそうな場合は早めに追加購入します。自動トップアップを設定しておくと、残量が尽きた時点で次のプランが自動で始まります。
プランには有効化の期限があります。公式のアメリカ向けページでは、購入後180日以内に有効化しないと自動で有効化される案内です。買い置きは旅行の時期に合わせて行ってください。
デメリット・注意点
良い点だけを並べても判断材料にはなりません。申込前に引っかかりやすい点を、事実と対処法の形で書きます。
- 事実:使えるのはeSIM対応端末だけです。目安はiPhone 11以降、iPad(2019年以降発売)、Samsung Galaxy S20以降などで、中国大陸で販売された端末はeSIMに非対応の場合があります。対処法:購入前に公式サイトの対応端末リストで自分の機種を確認し、キャリアで買った端末はSIMロックが解除されているかもあわせて確認してください。
- 事実:基本プランはデータ通信専用で、現地の電話番号は付きません。対処法:通話はLINEやWhatsAppなどのアプリ通話で代替します。アメリカの電話番号が必要な場合は、番号の追加と通話・SMSプランを組み合わせる選択肢を公式が用意しています。
- 事実:無制限プランにも速度の条件があります。アメリカ向けでは1日5GBまでが高速通信で、超えると最大1Mbpsまで速度が下がります。対処法:動画を長時間見る日が多い旅行では、無制限プランと大容量プランの総額を比べて選んでください。
- 事実:料金はUSドル表示です。対処法:カードの請求額は為替で変わるため、円での予算は少し余裕を見て組んでください。
- 事実:eSIMのインストールにはネット接続が必要です。対処法:現地の空港Wi-Fiに頼らず、出発前に自宅でインストールまで終えてください。
よくある質問
日本の電話番号はそのまま使えますか
使えます。SailyのeSIMはデータ通信用として追加する形で、日本のSIM(主回線)はそのまま残ります。日本の番号あての通話やSMSは主回線側で受けられます。データ通信はSaily側の回線に切り替えて使うのが基本です。
プランはいつから有効になりますか
現地に到着し、提携ネットワークに接続した時点で自動で有効化されます。出発前にインストールしても、利用日数は消費されません。ただし購入後180日を過ぎると自動で有効化されるため、購入のタイミングは旅行の時期に合わせてください。
データが足りなくなったらどうしますか
アプリから、同じeSIMへ追加購入(トップアップ)できます。自動トップアップを設定しておくと、残量が尽きた時点で次のプランが自動で始まります。
通話やSMSはできますか
基本プランはデータ通信専用です。LINE通話やWhatsAppなどのアプリ通話は、データ通信でそのまま使えます。アメリカの電話番号が欲しい場合は、番号の追加と通話・SMSプランの契約が別途できます。
困ったときのサポートはありますか
アプリ内のチャットで、24時間対応のサポートにつながります。現地でつながらない場合も、まずチャットで相談する進め方が確実です。
まとめ
Sailyは、出発前の準備だけで海外のデータ通信を完結させるeSIMです。200以上の国・地域のプラン、到着と同時に始まる自動の有効化、Nord Securityによるセキュリティ機能がそろい、初めてeSIMを使う人でも手順はシンプルです。端末の対応だけ先に確認し、渡航先と日数に合う容量を選べば、現地で通信に困る場面は大きく減ります。
料金や条件は変わる場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
更新履歴
2026年10月30日:新規作成
出典・参考
- Saily 公式サイト(https://saily.com/)確認日:2026年10月30日
- Saily 公式サイト アメリカ向けeSIMページ(https://saily.com/esim-united-states/)確認日:2026年10月30日
- Saily 公式サイト グローバルプランページ(https://saily.com/nl/esim-global/)確認日:2026年10月30日
- Saily 公式サイト アジア・オセアニア地域プランページ(https://saily.com/fr/esim-asia-and-oceania/)確認日:2026年10月30日
- eSIM Advice「Saily eSIM Review 2026」(https://esimadvice.com/providers/saily)確認日:2026年10月30日 ※「使ってみた感想」は、実在する第三者レビューの所感を参照・再構成したものです
- 画像出典:Pexelsのフリー写真(空港の旅行者 https://www.pexels.com/photo/smiling-female-passenger-with-suitcase-messaging-on-mobile-phone-in-street-3885587/ / 街中の旅行者 https://www.pexels.com/photo/trendy-woman-walking-with-baggage-and-talking-on-smartphone-near-airport-3885536/ )、App Store「Saily: eSIM Data for Travel」掲載の公式アプリ画面(https://apps.apple.com/us/app/saily-esim-data-for-travel/id6475045151 )。利用手順のフロー図はセカラボ作成。確認日:2026年10月30日