XGIMIから、持ち運びを前提にしたプロジェクターが2モデル同時に発売されました。薄型ジンバル一体型の「Elfin Flip Pro (New)」と、入門価格の「Nova Air」です。解像度はどちらもフルHDで、自動台形補正とオートフォーカスも共通しています。
結論から言うと、部屋を暗くできない場面でも使いたい人と、動画配信を本体だけで完結させたい人はElfin Flip Pro (New)、暗い部屋での利用が中心で価格を抑えたい人はNova Airです。価格差は6万円を超えますが、その中身は明るさと光源とOSの3点にほぼ集約されます。この記事では、その3点を軸に選び方を整理します。
2モデルの全体像|薄く運べる上位機と、手頃な入門機
Elfin Flip Pro (New)は、厚さ7.5cmの本体に150°まで動くジンバルを一体化したモデルです。天井への投影にも対応し、置き場所を変えても自動で画面を整えるISA 5.0を備えます。光源は日亜化学工業製のRGB 3色レーザーで、明るさは1,000 ISOルーメンです。
Nova Airは、初代Novaの後継にあたるエントリーモデルです。光源はLEDで、明るさは250 ISOルーメンにとどまります。その代わり価格はElfinの半額以下に抑えられていて、スピーカーはJBLと共同で調整した構成です。どちらも重さは1.2kg前後で、部屋の移動自体は苦になりません。
注意点として、Nova Airにはバッテリーが内蔵されていません。使うときは電源への接続が前提です。持ち運べる形をしていても、外で電源なしに映す使い方はできません。この点は購入前に押さえておく必要があります。
選び方の軸|明るさ、光源、OSの3点
軸1. 明るさの差は使い方の幅の差
2モデルの最も大きな違いは明るさです。ElfinはNova Airの4倍の数値を持ち、公式も「昼間でもカーテンを閉めれば楽しめる」という条件付きの表現を使っています。裏を返せば、どちらのモデルも明るいリビングでそのまま使う前提ではありません。
夜の寝室や遮光できる部屋が中心なら、Nova Airの明るさでも用途は足ります。逆に、カーテンを閉めても光が残る部屋や、日中の利用を考えているなら、Elfinを選ぶ理由がここにあります。明るさの公称値だけで昼間の視聴を判断せず、使う部屋の遮光条件とセットで考えるのが正確です。
軸2. 光源の違いは色と寿命の考え方
Elfinの3色レーザーは、色の再現範囲と明るさの両方で有利な方式です。ダイナミックコントラストもNova Airより高い数値です。映画を大画面でしっかり見たい用途では、この差が画の印象に直結します。
Nova AirはLED光源のLCD方式です。数値上の派手さはありませんが、入門機としての価格との釣り合いで選ぶモデルです。画質に強いこだわりがなく、まずは大画面を試したい段階なら、光源の差を理由に上位機へ寄せる必要はありません。
軸3. OSの違いは配信の完結性
ElfinはGoogle TVを搭載し、NetflixやYouTube、Amazon Prime Videoを本体で再生できます。リモコンもバックライト付きで、暗い部屋での操作に向きます。
Nova AirのOSはXGIMI OSで、ミラーリングはDLNAとMiraCastに対応します。スマートフォンやパソコンから映す使い方が中心なら困りませんが、プロジェクター単体で配信まで完結させたい人はElfinの方が迷いが少なくなります。この違いは、価格差の中でも日常の手間に直結する部分です。
設置と音|共通点が多い部分
設置まわりは共通点が多く、どちらも中断なしの自動台形補正とオートフォーカスに対応します。置いて電源を入れれば画面が整う、という手軽さは両モデルに共通します。
投写距離の考え方は少し違います。Elfinは投写比1.2:1で100インチを約2.67mから映せます。Nova Airは投写比1.3:1で、同じ画面サイズなら少し距離が要ります。ワンルームなど距離が限られる部屋では、この差も確認しておくと安心です。
音はどちらも2基のスピーカーで出力は同じ水準です。Nova AirはBluetoothスピーカーとしても使え、柔らかな光と音楽を組み合わせるスピーカーライトモードがあります。映像を使わない時間の使い道まで考えると、Nova Airには入門機なりの独自性があります。騒音はどちらも28dB以下で、寝室での利用でも音が前に出にくい水準です。
スペック比較と向いている人
| 項目 | Elfin Flip Pro (New) | Nova Air |
|---|---|---|
| 通常価格(税込) | 99,800円 | 36,900円 |
| 光源 | RGB 3色レーザー | LED |
| 明るさ | 1,000 ISOルーメン | 250 ISOルーメン |
| 解像度 | 1,920×1,080 | 1,920×1,080 |
| OS | Google TV | XGIMI OS |
| 投写比 | 1.2:1 | 1.3:1 |
| 投影サイズ | 40〜200インチ | 45〜150インチ |
| 重さ | 約1.33kg | 1.2kg |
| スピーカー | XGIMI SOUND 2×3W | Sound by JBL 2×3W |
Elfin Flip Pro (New)が向いているのは、カーテンを閉めても明るさが残る部屋で使う人、配信を本体だけで完結させたい人、天井投影まで含めて置き方を変えたい人です。
Nova Airが向いているのは、夜の暗い部屋での利用が中心の人、まずは大画面を手頃な価格で試したい人、映す元はスマートフォンやパソコンが中心の人です。コンセントのある場所で使う前提を受け入れられるなら、価格の安さは素直な魅力になります。
私なら、自宅の決まった部屋で夜に使うだけならNova Airから入ります。使う場面が日中や別の部屋にも広がる見込みがあるなら、最初からElfinを選ぶ方が買い替えの手間がありません。
まとめ|差額の中身は明るさとOS
2モデルは、解像度や自動補正のような土台は共通で、差額の中身は明るさ4倍、3色レーザー、Google TVの3点です。使う部屋の明るさと、配信を本体で完結させたいかどうか。この2つを決めれば、選ぶモデルはほぼ決まります。
価格は販売先や時期で変わります。発売記念の割引が案内される時期もあるため、購入前に公式ストアと販売ページで現在の価格と対象モデルを確認してください。
※本記事は2026年11月6日時点の情報で記載しています。
出典・参考
- XGIMI日本公式 Elfin Flip Pro (New) 製品ページ https://jp.xgimi.com/pages/elfin-flip-pro-new
- XGIMI日本公式 Nova Air 製品ページ https://jp.xgimi.com/pages/xgimi-nova-air
- XGIMI株式会社公式プレスリリース「Nova Airを10月30日より発売」(PR TIMES、2026-10-30)
- @DIME(2026-11-05、XGIMI公式製品情報の整理)
- 画像: TecnoAndroid(Elfin Flip実機レビュー)/じゃが畑(Elfin Flip Pro実機レビュー)/PHILE WEB(Nova Air製品写真、2026-10-30)